私はこの「事故物件」という言葉を、最近まで知りませんでした。
日本では不動産業界において、よく使われる言葉なのだと聞きました。
その土地、建物内で前居住者が死亡したという経歴のあるものの事を、「事故物件」と言うのだそうです。殺人・自殺に限らず、自然死であっても、事故物件となってしまう事に少し驚きますが、
これは↑、日本のお話。
さて、カナダにも、そういったカテゴリーの物件が存在するのでしょうか?
そういったカテゴリーはカナダには存在しませんが、
どこの国であれ、その土地または室内で、人が亡くなったりするのは起こり得る事ですよね。
あえて、言うなら、Stigmatized Property
“”心理的に(買い手から)避けられる物件“”、となります。
物件の構造、本質的内容には一切の欠陥が無いのに、心理的にマイナスなイメージが生じてしまっている物件、という意味です。
もう少し、話を深く掘り下げてみましょう。
殺人、自殺、孤独死、などがあった物件を売却する場合、
これは一般に日本のように開示しなくてはいけないのでしょうか?
カナダの法律的にはどうなのでしょう?
法的には、これらは、住居、土地の価値をゆるがす『欠陥』とみなされません。
全く気にしない人もいて、あくまでも買主の心理的な都合が大きい、というのが法的な解釈となっています。従って、売り主は開示書類で、見込み客に申告する必要がないのです。
後になって、近所の人から、その土地で殺人があった事を聞いて、
裁判で訴訟を起こしても、契約はくつがえりません。
「えぇーっ。。。。それじゃ、あんまりだぁ。私は人が亡くなっている物件は買いたくないぃぃ。。」
という人。
ご安心下さい。
もしも、その土地で人が亡くなっている物件は買いたくない、と希望される方は、
リアルターに、その要望をしっかり伝えて下さい。
そうしますと、そういった買主に働くリアルターは、売り手サイドに、
徹底的に質問をします。「なぜ売るのですか?」「人が亡くなったりしていませんか?」と。
先ほど、売り主側は、人が亡くなっている事を自ら開示する法的義務はない、と述べましたが、
買い手側からの質問には、真実を答えなくてはなりません。
そこで、売り主が、実際に殺人があったのにも関わらず、それを隠蔽しますと、
違法行為になるのです。
まとめますと、売り手側は、買い手側から聴かれない限りは、自ら進んで開示する必要はなく、
それを徹底的に調べるのは、買い手側の義務、となっているのです。
適切かつ充分な質問をする事で、詳細に至る徹底的な調査を行う事が出来ます。
また売り主サイドは、何も答えない、という選択も出来ます。(合法です)
その場合、何かを隠しているのは、明白です。何かあるよ、と言っているようなものです。
避けた方が良いですね。
安心が無ければ、不動産は買えませんものね。
読んで下さり、ありがとうございました。
バンクーバーの不動産に関するご相談は依田敦子までご連絡ください。
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日本では不動産業界において、よく使われる言葉なのだと聞きました。
その土地、建物内で前居住者が死亡したという経歴のあるものの事を、「事故物件」と言うのだそうです。殺人・自殺に限らず、自然死であっても、事故物件となってしまう事に少し驚きますが、
これは↑、日本のお話。
さて、カナダにも、そういったカテゴリーの物件が存在するのでしょうか?
そういったカテゴリーはカナダには存在しませんが、
どこの国であれ、その土地または室内で、人が亡くなったりするのは起こり得る事ですよね。
あえて、言うなら、Stigmatized Property
“”心理的に(買い手から)避けられる物件“”、となります。
物件の構造、本質的内容には一切の欠陥が無いのに、心理的にマイナスなイメージが生じてしまっている物件、という意味です。
もう少し、話を深く掘り下げてみましょう。
殺人、自殺、孤独死、などがあった物件を売却する場合、
これは一般に日本のように開示しなくてはいけないのでしょうか?
カナダの法律的にはどうなのでしょう?
法的には、これらは、住居、土地の価値をゆるがす『欠陥』とみなされません。
全く気にしない人もいて、あくまでも買主の心理的な都合が大きい、というのが法的な解釈となっています。従って、売り主は開示書類で、見込み客に申告する必要がないのです。
後になって、近所の人から、その土地で殺人があった事を聞いて、
裁判で訴訟を起こしても、契約はくつがえりません。
「えぇーっ。。。。それじゃ、あんまりだぁ。私は人が亡くなっている物件は買いたくないぃぃ。。」
という人。
ご安心下さい。
もしも、その土地で人が亡くなっている物件は買いたくない、と希望される方は、
リアルターに、その要望をしっかり伝えて下さい。
そうしますと、そういった買主に働くリアルターは、売り手サイドに、
徹底的に質問をします。「なぜ売るのですか?」「人が亡くなったりしていませんか?」と。
先ほど、売り主側は、人が亡くなっている事を自ら開示する法的義務はない、と述べましたが、
買い手側からの質問には、真実を答えなくてはなりません。
そこで、売り主が、実際に殺人があったのにも関わらず、それを隠蔽しますと、
違法行為になるのです。
まとめますと、売り手側は、買い手側から聴かれない限りは、自ら進んで開示する必要はなく、
それを徹底的に調べるのは、買い手側の義務、となっているのです。
適切かつ充分な質問をする事で、詳細に至る徹底的な調査を行う事が出来ます。
また売り主サイドは、何も答えない、という選択も出来ます。(合法です)
その場合、何かを隠しているのは、明白です。何かあるよ、と言っているようなものです。
避けた方が良いですね。
安心が無ければ、不動産は買えませんものね。
読んで下さり、ありがとうございました。
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コメント
コメント一覧 (4)
いつもこちらの素敵なブログで、不動産やインテリアなど色々と勉強させて頂いております。有難うございます。
今回のテーマも非常に勉強になりました。私も例に漏れず、事故物件はなるべくなら避けたいところです。今後の参考にさせて頂きたいのですが、こういった物件に関する質問は個人の売り主に限らず、ディベロッパーに聞いて頂く事も可能でしょうか。ハイライズのコンドなどでは建設中の事故も有り得るような気がするのですが・・・。
初めてのコメントで変な質問をしてしまい、申し訳ありません。どうぞよろしくお願い致します。これからもこちらのポスト楽しみにしております。
メッセージを頂き、とても嬉しく思っております。
ありがとうございます。
(まず、建設中の現場死亡事故というのは頻繁ではないという事をお伝えして)
ご質問にお答えします。
Developerから直接購入されるのであれば、もちろん質問出来ます。
そして、Developerには回答義務があります。
ただ、建設中にPre-saleという形で先行購入する場合は、
購入してしまってから、事故が起きたとしても、どうする事も出来ません。
もしも、決済までの期間中に死亡事故などが敷地内であった場合には、すぐに通告を受け、契約を無効とする、などの文言を契約書に織り込み、Developerに承諾してもらうなどの対応策が必要ですね。
そして、Developerから購入したのではないけれど、
数年、数十年さかのぼって聞く事が出来るか、という事でしたら、
聴く事は出来ますが、Developerに回答義務はない為、
結局わからない、という状況が想定されます。
******************
変な質問だなんて、そんな、とんでもない。
私のつたないブログを読んで下さって、本当にありがとうございます。
佳子さんのお言葉がとても有難かったです。。。
インテリアや家具、食器など私も大好きです。これからも楽しみに読ませてください。
お優しいお人柄がメッセージから伝わるようです。
大きな励みになりました。感謝の気持ちで一杯です。
こちらこそ、ありがとうございました。